辻宮が触れた部分が急激に熱を持つから
、それを振り払うように目を瞑った。
「ふ……。その、耐えてる顔もたまんな
いね?」
「変態!悪魔!」
「ご主人様だろ?まったく、どれだけ躾
ても学習しないパートナーだな?」
ぎゅう、と目を瞑ったからはっきりとは
しないけれど、辻宮がきっとニヤニヤし
てるんだろうことは分かった。
辻宮のニヤニヤ顔がありありと浮かんで
、無性に殴りたくなる。
「はー……脱がして押し倒したいけど、
せっかくのドレスとメイクがぐちゃぐち
ゃになるもんな、諦めるか」
その言葉にホッとして、目を開き。
───息を呑んだ。
「美里」
私を呼ぶその声が、あまりに優しいから
。
私を見つめるその眼差しが、あまりに甘
くて、それでいて真剣だから───。