そう言ったメイドさんに、辻宮は満足げ
に頷くと、私を振り返った。
「美里、この女についていけ」
「え、なんで……」
「いいから」
クエスチョンマークを大量放出する私の
背中を、トン、と押し出す辻宮。
訳がわからず狼狽える私に、辻宮はニヤ
ッと笑った。
「命令だ」
……ズルい。そう言われたら、もう何も
言えないじゃんか。
それがわかってて、言ってるんだろうけ
どね。
───……って!
「な、なんじゃこりゃ!」
連れていかれた小部屋で、あれよあれよ
という間に脱がされ、何かを着され。
気付けば、ドレスを着ていた。