……何よ。さっきまで気にしてなかった
くせに。
「ご主人様、どうして私、ここに連れて
こられたんですかね」
そう尋ねれば、私を振り返った辻宮が、
僅かに口角を上げて。
「後でわかる」
と言った。
つまりどうやら、今はまだ、教えてくれ
るつもりはないらしい。
ていうかほんとに、このパジャマどうに
かしたいんだけど、なんて思っていたら
。
「辻宮様」
どこからか、メイドさんがやって来て、
丁寧に辻宮の前でお辞儀した。
足首まである長い紺色のスカートが、上
品だった。
これでミニスカートだったら、逆に辻宮
に軽蔑の眼差しを向けちゃうけどね。
「準備が整いました」