俺たちが偶然…いや必然的な再開を果たしてからもう2週間。
「―――ほらあれでしょー?4組の可愛いこと付き合ってるって噂の…」
校内はこんなうわさでもちきりだ。
…まぁあんなとこで抱き合ってたらザマねぇよな。
ぎろっと噂だと騒いでいる女子を睨み付け俺は廊下を足早に歩いた。
…ったく女はみんなああだ。
めんどくせぇ。
「お、早川じゃん」
「あぁ?」
馬鹿でかい声の主は、俺のケンカ友達
「なんだ…隼人(ハヤト)か。」
「なんだってなんだよ…もっと喜べっつーの」
「男が話しかけてきて喜ぶ男がいるかよ…」
「ちぇっー…」
ぷくっと膨れたふりをして隼人はにかっと笑った。
この笑い方は……
「ケンカの話、もってきたけどどーする?」
やっぱり。
いたずらっぽく笑う隼人には迷いがない。もう喧嘩しようぜって全身からオーラがでてる。
中学からの仲間で俺が強くなるって言った日からずっとつき合ってくれた。
すっげぇ感謝してる。
(口には出してやらねぇけど)