沙彩は目を閉じていると、隣で誰か倒れた音がした。
「!?…え」
周助「…っぐう」
「大丈夫だ。みねうちだ。」
「さ、斎藤さん…?」
斎藤「…服を着ろ」
帯を渡され、沙彩はすぐにはだけた着物を整え帯をしめた。
「あ、ありがとうございます」
周助は布団に倒れたまま寝息を再び立てていた。
斎藤「まだ酔っていたのか…。大丈夫だ。じきに目を覚ます」
「は、はい」
斎藤「気をつけろ。周助さんは女癖が悪い。知ってるだろう?」
「でもあの、あたしを引き取った理由て、ほんとに…その」
沙彩は言葉を濁しながら斎藤を見つめた。
斎藤「周助さんはいつもああいうことを、言う、お前だけじゃない」
「…っ」
斎藤は静かに部屋を出て行った。