「夕餉をしばらく取らないということですか?」

土方「ああ、急ですまないがしばらくお願いする。近藤さんには言ってある」
「はい、わかりました。夜食だけお持ちしますね」
土方「ああすまない」
そう言うと土方は手を合わせてたべ終えた。


土方「それより、おまえのその着物、大きいんじゃないか?」
「あ、これは沖田さんからの借り物で」
土方「総司からの?なんでだ?」
「少し、いろいろありまして…」

土方「…そいや、近藤さんから話を少し聞いたが、おまえ、ふでさんに可愛がられているそうだな」
「……」
沙彩はぎゅっと手を握った。

土方「おまえは、ふでさんや周助さんを慕っているそうだが…ずっとここにいるつもりか?」
「え、…」

土方「俺たちは京都にいこうと思っている」
「京都…ですか…?」
土方「だがまだ詳しいことはいえん。おまえはよく働く。少し抜けているところ以外はな」
「抜けているとこって…」
土方「おまえが望むなら京都に連れていってもいいが、条件がある」

「条件ですか?」