沙彩は土方の部屋へ夜食を持って足を運ぶ。

襖を開けようとした時、土方とはちあわせた。

土方「わっ!びっくりするじゃねーか!」

「す、すみません。夜食を持ってきたんです」
土方「ああ…そうか。丁度とりにいこうと思っていたところだった。ありがとな、入ってくれ」

「あ、はい!」
沙彩は土方に言われて部屋へ入る。部屋は書物で溢れかえっていた。

土方「こっちによこしてくれ。すまないな。こんな部屋で」
「い、いえ、…わっ!と」
沙彩はバランスを崩して夜食を落としそうになるが、土方がそれを受け止めた。

土方「大丈夫か?こっちに座れ」
土方に言われ、沙彩は隣へ座る。

「す、すごいですね…いったいなんの勉強ですか?」

土方「まあ、気にするな。それより握り飯を作ったのはおまえか?」
「はい。口に、あいませんでしたか?」

土方「いや、新八や左之が作る飯よりマシだな」
土方はわらいながら夜食に食らいついていた。
それを見て、沙彩はホッとした。

土方「山南さんから聞いたのか?」