総司「着替えた?」

「あ、はい!着替えましたけど、少し大きいみたいで…て、ちょ!!!」

総司は沙彩の腰に手を回して帯をチェックした。

総司「帯がゆるいんだ」
「お、沖田さん?」
総司は沙彩の帯をしっかりと結んであげた。
総司「意外と華奢なんだね」
「!?ゆ、夕餉の支度いきますね!」
総司「待って、僕もいくよ」
「え、…」

総司「また、ふでさんになにかされちゃ危ないしね」
総司はにっこり笑ってあたしの目の前を歩いて行った。

「…沖田さん…」













いつものように広間でたべる夕餉の時間は流れて行った。

けれど、また土方はいなかった。




山南「沙彩さん、いいですか?」
沙彩「山南さん、どうしたんですか?」
山南が申し訳なさそうに台所にたつ沙彩に話しかける。
山南「土方さんの夜食をもっていってあげてもらえますか?」

「あ、はい。なにか握り飯でも作ろうかと、今作っていました!」

山南「そうですか。土方さんはこれから夕餉には多分出てこないでしょう。夜食だけでお願いできますか?」
「?はい、わかりました。じゃあ、すぐに持っていきますね」

山南「お願いします」

山南は静かに廊下を歩いて行った。

「…」

(土方さん、どうしたんだろ…)