「あれ、沙耶は何処かに行った?」


奥の部屋に行っていた獅子さんと虎次郎さんが戻ってくると私を見て虎次郎さんが声をかけて来た。


「あ、はい...」

「沙耶って面倒くせえだろ、細かいって言うのか...性格悪いって言うのか...俺の妹なのに情け無い」


虎次郎さんは、苦笑いをすると私の横に座り頬杖をつき見つめ


私を挟んで隣に座った獅子さんは、虎次郎さんの方を見つめ咳はらいをした。


「獅子、何か言いたそうだな、言いたい事はちゃんと喋らないと伝わらないぜ、なぁ~牡丹ちゃん」


虎次郎さんは、頬杖をついたまま片手で私の頭を撫でた・・・


えぇぇぇぇぇ???


行き成り頭を撫でるなんて、女心をくすぐる腕は天下一品です虎次郎さん。