そして手に持ってるビニールをIHの横に置き
残っている食器を片付けようと獅子さんの横を通り過ぎる。
「返事が無いって事は、お前にとって俺は論外って事なのか?」
そ、そんな事無い。でも獅子さんは沙耶さんと・・・
なのに私からどんな言葉が欲しいって言うの?
気に入っている。それだけじゃ好きだって意味じゃなく
大人の関係を望んでいるって言う意味にしか聞こえない。
「わ、私そんな軽く見えますか?」
苦しかった。
そんな関係で始まりたくも無いし終わりたくも無い。
それに、ずっと獅子さんの側であの優しい手を見ていたい。
「はぁ?」
獅子さんと沙耶さんは大人の関係なんですよね?
「こっち向けよ」
「イヤです」
「どうして...」
泣きそうだから。