「牡丹、食べてるのか?」

猫みみがチラチラと目に入ってきてドキドキと笑いが一緒に込み上がってくる。


チラっと獅子さんを見つめてから目の前にある天ぷらに箸を伸ばした。


「こ、これ美味しそうですね」

取った天ぷらを口の中に運ぶ。この味は、なんだろう。口を動かしながら天井斜め上を見つめた。


ゴーヤだ。


ちょっと苦味もあるけど食べやすくて美味しい。


「お前、大人になったな」


大人と言えばいいのか獅子さんの作る料理はとても美味しいだから苦手なゴーヤでも食べれるんだ。


「牡丹ちゃん、俺の作ったポテサラも食べてよ~獅子の作った料理より美味しいかもよ」