すると体を離した原。
「おい、足だして後ろむいてろ。」
あたしは言う通りにした。
「・・・おし。もういいぞ。」
そういわれ足を見るとそこには原の首に巻かれていた青のチェック柄マフラーが巻かれていた。
「えっ?血っがついちゃうよ!?」
「別にいーよ。新しいの買うつもりだったし。」
・・・うそつき。これ最近、発売開始した高いブランドのじゃん。
あたしニュースで前みたもん・・・・。
「・・・ありがと。」
「・・・感謝してるんなら聞かせろ。なんで今日麻耶が恋愛話してるとき逃げた?」
「いや逃げては・・・ない。」
地面に座ったまま話すあたしたち。
「麻耶が心配してたぞ。」
・・・そうなんだ。
「・・・あたし恋愛話できるほど恋愛したことないんだよねーっ」
あははと嘘笑いするあたし。原はそれに気づいたのか、見透かしたような目をしている。
「なに?なにがトラウマ?」
「・・・あたしね、理想が高すぎて好きになれる人がいないの。だから今まで付き合ったことなんかない。」
あたしは遠まわしに話した。
本当の事実を話したらまた泣いてしまいそうだったから・・・。