「何買ったの?」

「あー…これ」


颯は持っていた袋から少しだし雑誌を出す。


「バイクと車?」


雑誌に記載されている文字を呼んであたしは颯を見た。


「そう」

「好きなの?」

「あぁ。それよりケーキ食うんじゃねーの?」


雑誌を袋の中に再び戻した颯はあたしに視線を落とす。


「うん、食べる。一緒に食べるでしょ?」

「食わねぇよ。甘いのあんま好きじゃねぇ」

「へー…そうなんだ」


本屋から少し歩いた所にある洋風チックな小奇麗な喫茶店に入った。

座って注文をして辺りを見渡すと高校生が役半分は占めている。


女同士、カップルばかり。

って事は傍から見るとあたしも颯とそう見られてるのか。


だけど別に何も思わなかった。

だって、ケーキが食べられるから。


ただ、それだけ。