「これで、心優。
意味わかる?」


のんちゃんは、あたしの顔をのぞきこんだ。


「うん、うん……。
わかる……。
楓ちゃん……」


“ありがとう……”


またもや「ひーん……」と泣き出したあたしの背中を、のんちゃんは今度は撫でてくれる。


「それからね。
ダンスパーティーの日。
ボクがプールを探した理由は……。
心優ちゃんが、プールに落ちていないか、本当に心配だったから。だって」