楓ちゃん、ありがとう……。


ポロポロッと流れる涙をティッシュでふいて、それから鼻をチーンとかむと……。


「それで、やっとね……」


ひと息ついたのんちゃんが、また話しだした。


「杏ちゃんが怪しいって、つきとめて。


それで、杏ちゃんが近くの不良高校の生徒達と、頻繁に連絡を取り合っているのを知って。


楓くん……。


ずっと、その不良達を見張ってたんだって。