五十嵐くんの腕にしがみつく力を緩めて、五十嵐くんの顔を見あげると……。


そこにあるのは、心底驚いた五十嵐くんの顔。


目なんか、まん丸に見開いちゃって。


口なんか、だらしなくポカンと開けちゃって。


こんな五十嵐くん……。


カッコいい顔が、台無しだよ?


「あははははっ……」


五十嵐くんの驚きっぷりがおかしくて、あたしは大きな声で笑った。