五十嵐くんは、チラッとあたしに視線を流し、考え込むように、自分のあごに手をあてた。


「家に送り届ける前に、病院に連れて行ったほうがいいか?」


自問自答するような、五十嵐くんの声。


「……え?
病院……?」


なんで?


なんであたしを……病院に連れていこうとするの?


そんな質問をあたしがする前に……。