タバコも、気持ち悪くなるくらい強い香水の香りも、それから下品な大笑いも。


だから、もう……我慢できなくなって。


あたしは、立ち上がろうとした。


だって、いくら杏ちゃんのお友達でも……。


あたしには……合わない雰囲気なんだもん。


それなのに……。


「あれ?
あれ?
心優ちゃ~ん。
どこに行くつもりなのかな?」


右隣にいた男の子に、腕をギュッと引っ張られた。