でも……。


この付き合いの、主導権を握ってるのは、かずくんなの。


あたしに、主導権は、一切ないの。


だから、あたしにこんなことを聞かれても困るっ!!


そう思って……。


スッとかずくんの影に隠れたら……。


「んじゃ、オレ、事務所やめます。
それがオレの答えなんで」


ギュッとあたしの手を握り直したかずくんが、チラリと後ろを振り返り、形ばかり頭を下げた。