そう言って首を傾げるうさぎの頬も、Yシャツからチラリと覗く胸元も、薄紅に染まっていて…


(うさちゃん、綺麗…
色っぽい…)


景時は食物争奪戦も忘れてうさぎに見惚れた。


そのとろっとろに蕩けて緩み放題の顔に黒曜はチラリと視線を送り、一度目を背けてから口を開けて二度見し…


「???!!!」


完全に凝固した。

ダレ? コレ。

ほんとに俺の車の助手席で、俺を睨んでたヤツ?

いや、違う。
断じて違う…ハズ。


「…
景時は、いつもこんな顔してンのか?
コイツ、別人だろ?」


「や、本人本人。
うさぎサマの前だと、顔面崩壊すンだよ。」


「‥‥‥」


さも当然という、かぼちゃの天ぷらをくわえた薫の答えを聞いて、黒曜は口を噤んで項垂れた。

紅玉…

こんなアホ面のドコがイインだ?

こんなんと女奪り合ってるとか、あり得ねぇだろ。

ま じ で (泣)