「ほら、早く寝ろよ。もう11時だぞ?」 光輝は逃げたいのかなんなのか話題を逸らしてきた。 「嘘!?……でも、大和が帰ってくるまで待ってる」 私はそう答えてからソファーに座りなおしてテレビをつけた。 「…いや、今日はもう寝ろ」 後ろから光輝のちょっと低めの声が聞こえた。 「え?なんで?」 「……多分、今日はもう帰って来ねぇ」 ボソッとそっぽを向きながら発せられた言葉に不安がよぎる。