次の日


十六夜、十夜、獅蛇の三人で十夜が見た幽霊が居るという屋敷まで向かう



「ん?こんなとこ初めて通るな…」


「だから言っただろ!普段行かない所に行ってみようと思って来たんだよっ」



屋敷に着いていないのに小声で獅蛇に怒鳴った十夜は十六夜の後ろにぴったり着いて歩いている



「もう少しなの?」


「はい、……あっ、そこから敷地です」



十夜が指差したのはたくさんの落ち葉が地面を覆いつくし屋敷の周囲には枯れ木がある



屋敷は古びておりいかにも…な雰囲気だった。生憎、今日は曇っていて余計に暗い



「行くぞ」


「あっ、おい!」



十六夜の後ろに隠れている十夜を放って獅蛇は臆することなく一人で屋敷の門をくぐって行く



「行こうか?」


「え!……はぃ」



十夜は渋々頷き、またもや十六夜を先に行かせて背に隠れていた