「狐に、退行の術をかけられたの。……恥ずかしい」

赤くなった顔を両手で隠した十六夜に赤くなる全員


「…にしてもどうする?親父…」


「…んー、桜李は百鬼夜行だからな。ワシが何とかする」 


なっ、と胡座をかいた天堂の足のなかに入って後ろから腹に腕を回されている十六夜は頷く



またまた全員赤くなる……




「よしっ、早速行くか」



狐を捕まえるため出かけようとした天堂の着流しの裾を掴んだ十六夜



「どうした」


笑って座り込みながら十六夜の小さい手を下から握った天堂



「行きたい」


「危ねぇからお前はここに居ろ、な?」


握った両手を揺する天堂だが


「ん~、」



また手を伸ばしながら抱っこをせがむ十六夜に天堂はやられてしまい、ついつい連れていく、と抱っこした