障子と襖を閉めて、昔桜李が着ていた小さい着物を箪笥から引っ張り出した天堂は十六夜の隣に座った



「まぁ、訳はあとで聞くからな。先に着替えるぞ」



ぐるぐる巻きの着流しをとられた十六夜は裸になり天堂は鼻と口を手で覆った


「胸はなくなったが……可愛くなったじゃねぇか」


胸を触り、十六夜に怒られながらも小さい薄桃色の着物と黄色い帯を着させた



普段は非の打ち所がないくらいに綺麗でたおやか、そして隙のない女という印象だが、現在は本当に可愛い女の子になっていた


櫛で十六夜の髪を綺麗にした天堂は立ち上がり自室を出ようとしたが振り返ると十六夜はもじもじしていた



「どうした?」


近寄り十六夜の目線になるまで座った天堂に萌えさせる一言を



「……抱っこして」



上目遣いで細くて小さい腕を精一杯伸ばし、背伸びをした十六夜に天堂は固まったが顔を赤くしながらも抱き上げた



途端に天堂の胸に頬をすりすりした十六夜を強く抱き締めた