「…そういうわけだ。疲れたろ?寝ろ」



煙管を片付け、宵美に羽織をかけておぶった



「し、獅蛇様、汚れます…下ろしてください」



宵美の身体は血だらけで汚れていた


「汚れねーよ、頑張った証だ。それにそんな足じゃ歩けねーだろ」



「あ、ありがとうございます…」


頑張った証



それが心に響いて涙が出てきた



「獅蛇様。ぼくは期待に応えられましたか、ちゃんと出来ましたか?」



大好きな温かい背中から問いかける



「……充分だ」


その言葉に頬が緩んで、身体中の痛みは気にならなくなっていた