「大丈夫か?」
獅蛇が宵美に近寄って隣に座った
「は、はい」
掠れた声で答えるがまず最初に言わないといけない
「ごめんなさいっ……こんなこともやり遂げることができなくて…ごめんなさい」
血で汚れた手紙を握りしめて俯いて泣いている
「それ――その手紙開けてみ」
獅蛇に言われて開けていいか悩んだが震える手で開けると中に入っていたのは―――何も書かれていない、白紙だった
どうして――と獅蛇を見ると、笑って宵美の頭をぐしゃぐしゃに撫でた
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