もう水着も着たからこれなら人間にしか見えないだろう、と思った十六夜は術を解いて、人間にも見えるようにした





琉威たちは一日もたないと思っていたが、当の本人は影狼の顔を触ったりじゃれたりしていた







……十六夜は海には入らず、影狼と『海のいえ』に座っていた


その周りを男が囲ったのはいうまでもない

……中に女まで居るのは気になるが



ねぇ、一人?

どっから来たの?

一人なら遊ばね!?

犬なんかほっといてさぁ!




――周りから聞こえてくる誘いの声に十六夜は困惑していたが、平静を装って笑って断っていた