「あれ、十六夜は?」


ギクッ


あからさまにみんな身体をビクつかせてしまった


それをみて天堂さんは首を傾げて俺たちを不思議そうに見てる



視線が痛い...



「さぁ?出掛けてるんじゃないですか」


翔炎が答えてくれたから見られなくなってほっとしたけどこの緊張や不安は無くならない



「そうか」


もやもやがずっと続いて普段通りに話せなくて困って、十六夜さんが帰ってくることを願わずにはいられなかった



――十六夜さん早く帰ってきてよ





―――.........日が沈んできたころ




「ただいま~」


玄関をがらがらと開ける音がして十六夜さんが帰ってきた