はぁぁ…
深い溜息をつく。お母さんは、本当にジユウジンすぎる…。
少しは、あたしのこと考えて欲しい…。
しかも、なんでよりによって椿さんと2人きり!?
あ、そうだ。椿さんてアイドルなんだよね。どうりでどっかで見た時あると思ったよ…。
てか、あたし失礼なこと言っちゃったかな…。

「あの…椿さん…?」
「何?」
「!?」
椿さんはとても低い声で私を睨んでくる…。さっきの椿さんからは想像もできない…。
「その、すいません。あたしあんまりTVとか見なくて。」
「別に。」
「でも、怒ってますよね。すいません…。」
「はいはい。別に怒ってないから。俺は疲れてんのー。」
「え?」
「なんで、俺が1時間もあんたらの話に付き合わなきゃいけないわけ?だるいじゃん。あー、疲れた。」
な、何この人ほんとにさっきまでの椿さん…!?開いた口が塞がらない…。

「何、驚いてるの?」
「いや、そのさっきまでの椿さんとはちょっと違うというか…その」
「椿でいいよ。」
「え、でも」
「椿さんとかやめてよ。」
「でも、椿さんのほうが生まれた方が早いし、それに…」
「椿」

うぅぅ…!

「椿、の方が生まれた方が早いじゃないですか」
「敬語いらない」

も、もうめんどくさいぃ!!!!!

「へぇ、言うじゃん」
「へ?」
「も、もうめんどくさいぃ!!!!!って。」う、嘘!!!
あたし、気づかないにそんなこと…。

「ごめんなさい….。」
「許さない。」
「え」
「お詫びになんかしてよ。」
「はい?」
「ん〜、そうだな、じゃあとりあえずキスで我慢してあげる。」
「はい!?キス!?な、何言って…」
「早くしてよー、悪いと思ってるんでしょ?」
「思ってますけど!!それとこれとは別…」
「また敬語使った。」
「う”」
「はーやーく」
「む、無理!」