「う~………」




ベッドから起き上がるのもやっと。やっぱり昨日のが原因か……。



あれから待ち合わせた店にいって合コンに参加した。真崎のやつ、しきりに可愛いだろ?と押してきた女の子。真崎の本命彼女の友達。名前なんて言ったっけ………思い出せない。


清楚で純な感じのお嬢。まぁ可愛い部類なんだろうけど。特に興味をそそられる事はなかった。



「私こういうの初めてで……」
「そうなの?」



顔を赤らめながら潤んだ瞳で見つめられても……興味ない。適当に返事。



「前から真崎くんといるの見掛けてて…いいなぁって」
「ありがと。俺なんかのどこが良いの?」
「もちろん……顔もスタイルも全部好きです!」



やっぱりな。結局そこかよ。中身なんか知らなくても自分の理想を押しつけて。きっと優しくて紳士で…ってか?しらけんだよ、そういうの。




飲み会お開きになった後、真崎達に無理やりもう遅いから送って行けって二人きりにされたけど。いらぬお世話ありがとよ…。



めんどうだから駅まででいっかな、と思ってたのに。駅目前で急に腕に絡み付いてきた。



「常磐くん。私……常磐くんとなら……」



目線の先にはラブホ。女なんかこんなもん。いくら清純ぶってても会ってすぐ身体許すってどーよ。



「ねぇ………」



熱っぽい表情で見上げてくる。はっきり言って萎えるんですけど……。



「悪いけど。今日(あんたのせいで)気分悪いんだ。また今度ね(二度と会うかよ)」




作り笑いで腕を抜く。今度は泣きそうな顔。ったくめんどくせぇ…。


「酷い…私……勇気出したのに。お願い帰らないで!もう終電出ちゃうし…智ちゃんにアリバイ頼んじゃったから」



智ちゃんて真崎の彼女。真崎の奴、どーせ俺は迫られたら断らないとか余計な事吹き込んだだろ!




俺の困った顔を見て涙目で体を寄せてくる。


「ね、お願い……」




正直ウザい。マジでだるくて寒気するからうちに帰って寝てーんだよ。