よく見るとそれは綺斗で、本家で見る時よりラフな格好をしていた。
「あ、綺斗^。こっちこっち!」
「悪い、待たせたな。」
「大丈夫さ。とりあえず座れよ。ここのコーヒー。めちゃくちゃうまいぜ?」
綺斗に座るように促したが、綺斗は首を横に振った。
「悪いな。俺もそうしたいところだが…2人が顔だしに来るという事を帝に伝えたら、今夜は集会を開くとか何とか…。」
「「ウソだろ/でしょ?」」
思わず千春と声がかぶる。
「嘘じゃない。だから俺だって…。とりあえず、急いでくれ。外に車を待たせてある。」
「チッしょうがねーな。うちらの主は…。」
「もともと、僕らの本家入りが遅かったからだしね…。」
そういいながらオレは少し温くなったコーヒーコーヒーを流し込み、会計を済ましてから車に乗り込んだ。
―――嫌な予感がするぜ…。