翔太と何気ない話をしながら玄関まで行くと、
美里があたしの下駄箱の前で待っていた。
「あ、奈々。やっと来たー!おはようー*」
かわいらしい花のような笑顔。
男子達はこの笑顔で恋に落ちてしまうんだろう。
そんなことを思いながら美里に笑顔を返した。
「おはよう。ちょっと寝坊しちゃってね。」
「そっかー。…あ!翔太もおはよー。」
翔太はすっかり忘れ去られてたようだ(笑)
翔太はそれがちょっと気に食わなかったのか口をとがらせて
「あーぁ。俺は蚊帳の外ですかぁー。いいもんねー別にー。先いってるしー!!」
といって一人で教室へ向かって行った。
ちょっと可愛そうだったかな…。
翔太の後ろ姿を見つめてると、美里が小声で話しかけてきた。
「おぃおぃー?朝から仲良く二人で登校ですかぁー?」