一応母親になったんだし、母親として子どもに何をしてあげればいいんだろう。


アキの最近の悩みだった。





近隣の小学校に通い始めた３人。


それを機にアキは仕事を辞め、家事に専念する事にした。




外見や帰国子女という事で、いじめられたりしないか心配していたアキの心配をよそに


日本語も英語もペラペラ話せ、整った顔立ちの彼らは学校中の人気者になっていた。




「ホワイトガーデンは、きちんと教育してるんだなぁ。お母さん達を誉めておこう。それにしても、あの子達はあたしよりも世渡り上手だな」



アキは家の掃除をしながら、ぶつぶつ呟いていた。





「アキ―！たっだいまぁ♪」



大声で小学校から帰ったきたレオン。


その後ろからアシュリーも帰ってきた。




「おかえりレオン。アシュリー、ただいまは？」

「たでーま。腹減った」

「おやつならテーブルの上にあるから手洗ってらっしゃい。…あれ？サミュエルは？」



おやつの言葉に反応したレオンは洗面所に走る。




「サミュエルなら一緒じゃねぇよ。サミュエルのクラスは何かの作業してたぜ」


「なんで待っててあげないのよ。アシュリーお兄ちゃんでしょ？」


「あんな可愛げのない弟持った覚えがない」



アシュリーはそう言うと手を洗いに洗面所へと向かった。