「最近の私はアキに情けないカッコ悪い所ばかり見せてきました。そんな私をアキは見放さないでいてくれます。
私がここまで頑張ってこれたのもアキがいてくれたからですよ。

これは久しぶりに格好をつけた私からの贈り物です」


ラヴは笑いながらアキの右の小指に指輪をはめる。




「俳優のラヴが…他の女の人とラブシーンするの嫌だったけど、いざラヴが俳優じゃなくなると…何か寂しいかも」


「私の俳優業はまだ続いていますよ。そして今日から私のヒロインはアキだけになるんです。アキ以外の人に愛してると言うのが終わっただけですよ」



ラヴは優しい瞳でアキを見つめる。



大好きなこの瞳にはアキしか映らない。


その事実が嬉しくて堪らない反面、少し寂しい気もするアキ。




それは俳優であるラヴと長年を共にしたアキの本音だった。