時は止まる事なく過ぎていく。


キズナはラヴ譲りの頭の良さを発揮し、大学へ進学した後、卒業と同時に教員免許を取得した。



まだ20代のキズナがホワイトガーデンの施設長となる事を反対する者はいなかった。



キズナを1人でイギリスに行かせるわけにもいかず、ラヴとアキ、そしてアシュリーも暫くの間イギリスに拠点を移す事にした。




「ついてきて下さってありがとうございます。私、頑張りますからね」

「あぁ、キズナなら大丈夫だ。お前は頭もいいし思いやりもある。きっと祖母のような施設長になれる」



イギリスへ向かう飛行機の中で、隣に座るキズナの頭をポンと叩くアシュリー。




「ラヴは作家業に専念するの?」


「はい。その方がアキとずっといられますし、イギリスにいる間は俳優業はお休みします。最近は、あまり俳優の仕事はしていませんでしたけど」


「アシュリーは暫くイギリスで仕事するみたいだよ。アシュリーは未だに尊敬する俳優はラヴだけだって言ってたよ。
ウチの息子達はみんないい子に育ってくれたよね」


「そうですか。では父親離れ出来ていない可愛いアシュリーの為にも、まだまだ俳優の仕事を頑張らなくてはいけませんね」



ラヴとアキは顔を見せ合い微笑んだ。