「施設の事だけど、私かナツが受け継ぐ事にしようって話してたの。そしたらキズナ君が…」



ハルの言葉にラヴとアキはキズナを見つめる。




「私が高校を卒業し、教員免許を採ったらここで働きます。私がおばあちゃんの大切にしてきたものを受け継ぎたいと思ったんです」



キズナは穏やかな表情で呟いた。


アシュリー達も納得した様子で頷いていた。




「…キズナはそれでいいの?他にあなたの夢があるなら無理しなくていいんだよ?」


「大丈夫ですよ。愛を知らない子ども達を沢山の愛を受けた私が愛を分けてあげたい。私はラヴとママが出会って愛を知ったこの場所を大切にしたいんです」



キズナがニッコリと笑うとラヴとアキは優しく笑った。



愛と絆を守り続けてくれる息子。



彼はMrs.桜井、そしてエンドロール家の全てを受け継いでいた。