ラヴの足の間に座るアキがそう呟くと、ラヴは後ろからアキを強く抱きしめた。




「アキ…生を受けたものには必ず死があります。それは避けられない真実です。けどそれは悲しい事だけではないはず。確かに寂しいし、悲しいです。でも、その人の大切さを改めて実感する事が出来ます」


「ラヴは…あたしを置いてかないでね。あたしは…ラヴが永遠に目を覚まさない姿なんか見たくないよ…」




ラヴはただ微笑むだけで何も話さなかった。




人の死はいつ訪れるかは誰にもわからない。


だからラヴはアキを傷付けてしまうかもしれない嘘をつけなかった。




アキもそれはわかっていた。

でも次第に涙が溢れてきた。




いつか大好きな青みがかった灰色の瞳を固く閉じてしまうラヴ。


その姿を思うと涙が止まらなかった。





涙を流すアキを優しく抱きしめるラヴ。





そんな2人を見守り続けたひとつの星が今寿命を迎え

空を流れて消えた。