「お義母さんは星に還ったんですね」


「星?」


「はい、人間はきっと死んだら星になるのだと思います。だから星は数え切れない程存在する」



アキは空を見上げているラヴを見つめながら、耳を傾ける。




「しかし星もいずれ消滅します。宇宙から消される時、光を放ちながら消えるのです。人間から見たら神秘的で幸せにしてくれる星も、宇宙からしてみたらゴミにすぎないんです」



ラヴが語っている間も星達は優しく光り続ける。




「人が死んでしまって星になり、また星の寿命が来て光を放ちながら宇宙から消されたら、また人間として生まれ変わってくるのではないでしょうか」


「…だから星には見守られてる気がするんだね」


「はい、お義母さんもアキをずっと見守り続けてくれます。だからお別れではないんですよ」




静かな海に反射する星達。

優しく紡ぐラヴの言葉を聞いているようだった。




「ありがとう、お母さん。寂しくないよ。お母さんが大切にしたラヴがいてくれるから…」