「ラヴ」



そんなラヴの前に天使が現れた、そんな気がした。




嬉しい時は笑って、悲しい時は泣いて、苛立つ時は怒る。


素直のまま生きてる彼女は、愛しい。




それがアキだった。





ラヴは人と関わりたくなかった。

1人でよかった。
近付かないで欲しかった。




でもラヴはアキがそばにいる事を苦痛に思った事はない。




ラヴの世界はアキがいるだけで、綺麗になっていく気がした。


きっとアキの世界が綺麗だからなんだろうとラヴは思った。





「…ラヴは人間じゃないみたい」



ラヴの感情の無さが初めてアキを傷付けてしまったあの日、アキはあの女優と同じセリフを吐いた。



アキを傷付けた自分が嫌になって、思い切り机を殴ったラヴ。


きっとあの行為は余計にアキを恐がらせてしまったと思う。




「私は最低ですね…」




ホワイトガーデンに着いたラヴは罪悪感に包まれながら部屋へと戻った。