援軍は2人に向かって矢を放つ。


矢が馬の足に刺さり馬はその場に倒れ、ラヴとアキはその衝撃で茂みに飛ばされた。




「いたた…ラヴ、大丈夫?」

「はい。私は大丈夫です。アキは怪我していませんか?」



頷くアキに優しく微笑むと、ラヴはアキに何かを手渡した。



アキが手のひらを見ると、青い石が散りばめられた金の十字架のネックレスがあった。



「御守りにしていたネックレスです。あなたはそれを持って逃げて下さい。必ず守ってくれます」


「ラヴはどうするのよ!?」


「援軍がここを探しに来る前に私が出て行きます。お願いです。あなたは逃げて下さい」



アキは首を何度も横に振る。

ラヴはアキの頭を優しく撫でた。




「…愛する女性を悲しませる男はカッコ悪いとあなたは言いました。だけど愛する女性を守れない男はもっとカッコ悪いです。…だから早く目を覚まして、本当に愛するラヴの元へ帰ってあげて下さい。きっと待っていますよ」


「嫌っ…嫌だよ…死んじゃ嫌だ…ラヴ!!」



アキが茂みから出て行くラヴを見て手を伸ばすと、遠くから援軍の声が聞こえた。