「きっとあなたは前世の世界に迷い込んできた。あなたの旦那であるラヴの前世の私に会いに…」



この男の言葉は愛するラヴと同じで根拠なんかない。



アキの見ている夢に過ぎないし、本当にラヴの前世なのか定かでもない。


でも、それでも信じられる気がした。




「…ラヴ…あたし…」



アキの言葉をラヴはキスで塞ぐ。

そしてアキの耳元で囁いた。



「…Aki,I love you…」




あぁ…
紛れもなくラヴだ。

この人はラヴなんだ。





アキはそう思い、優しいラヴに体を委ねた。



愛の行為も囁く声も全てラヴそのものだった。





前世は本当に存在したんだ。


そしてラヴとあたしは巡り会って愛し合えるんだね。



夢でもいい。
だけど信じたい。


幾度と巡る時の中で、何度でもラヴと愛し合えるんだって確信したい。





アキはラヴの前世の男に抱かれながらそんな事を思っていた。