あまりのリアルさにアキは夢なのか現実なのかわからなくなっていた。




「レディ、名前は?」

「あっ…アキです」

「アキさんは戦争孤児なのですか?最近は内紛が多いですし」



何と言っていいのかわからず、アキは遊んでいる子ども達を見つめた。




「あの子達もみんな孤児です。絶え間ない戦争で家族を失ってしまった。…私もなんです。私の場合は捨て子ですけどね」



男はそう言って悲しそうに微笑んだ。


まるで出会ったばかりの頃のラヴのように…




「大丈夫!ラヴは1人じゃない、あたしがいるって何回も言って……ってあなたとは会ったばかりでしたね。すみません」



アキは赤くなって俯いた。

そんなアキを見て男は笑い出す。




「レディは面白い方ですね。ありがとうございます。何か元気になりましたよ」

「それはよかったですね…」



アキは真っ赤になる顔を背けながら呟いた。