ホテルから出ると、外は雪が降っていた。


媚薬のせいで火照った体を冷ますには丁度良い。




「…雪は綺麗ですね。白くて…儚くて」



私は黒い。
世界が漆黒で何も見えない。



いつかこの黒い世界を白い綺麗な世界に変えてくれる人は現れるのでしょうか…




現れないかもしれませんね。
私が心を開かないと。




雪の白ですら私を浄化する事は出来ない。


私は一生こんなに孤独なのでしょうか。




いつからこんなに
人間らしさがなくなってしまったのだろうか。



…捨てられた地点でおかしくなったのかもしれない。




あぁ
天涯孤独とは私の為にある言葉ですね。




ラヴは泣きたくなる気持ちを抑えて歩いていた。