ラヴは人に嫌われる事など恐くなかった。

好かれる方が恐かったはずなのに…。




「私はいつからこんなに臆病になってしまったのでしょうか」



誰かを愛するというのはこんなに恐い事だったのか…。



何処かで

『愛する人が出来たら人は強くなる』


と聞きましたが、あれは嘘だったんですね。




ラヴはそんな事を思いながらホワイトガーデンまでの道を歩いていた。




静まる街はラヴの足音だけが響く。


その足音は、ラヴの思い出したくない過去が蘇ってくる音のように聞こえた。





孤独だった子ども時代。

愛を追い求めていた自分。




そして…


ラヴは今日の出来事を思い返し、あの女優との過去を思い出した。