たまに記憶の片隅に浮かぶ海と女の人の泣き声。



ラヴは同情した人の泣き声か、母親だった人の泣き声、もしくはただの自分の泣き声かと思っていた。





Mrs.桜井がラヴの名前の由来の本当の意味を教えてくれるまでは…


その答えに今、辿り着いた。










この世界は残酷な事で溢れかえっている。


本当に綺麗な物なんてないのかもしれない。



人間は不完全だから
心底お綺麗な人などいない。



人間はみんなそれぞれ足りない部分がある。



だからこそ、自分に欠けてる部分を持っている人に惹かれる。




その人と合わされば完全になれるように

ラヴにとっての片割れはアキだった。