甘えたい時、泣きたい時、寂しい時…そばにいてくれる親がいない。



捨てられてしまった自分の存在を嫌い、悔やみ、恨む彼は心に深い傷を負い、いつしか臆病になってしまっていた。





愛情を知らないまま大きくなっていったラヴ。




そんな彼を救い出したのは紛れもなくMrs.桜井の娘、桜井アキだった。




Mrs.桜井はアキをお腹に身ごもっている時にラヴを発見した。



もしかしたらラヴとアキがもう既に赤い糸で結ばれていて


惹かれ合うように胎児のアキが浜辺で泣いている赤子のラヴまで、Mrs.桜井を導いたのかもしれない。





今度は反対に、赤い糸に導かれるようにラヴが路地でアキを見つけた。


それが2人の出会いだった。




ラヴは大声で泣き叫ぶアキを見て、愛しさを感じた。



素直なまま生きているアキは自分にはない物を持っていたから。



ラヴはそんなアキが愛しかった。