「遠慮する事など何もありません。…私の事も照れずにパパって呼んで下さって構いませんよ。さん、はい」


「………………」




誰も呼ばない事にへこむラヴ。


そんなラヴをほったらかし、話を続けるアキと子ども達。




「…戻ってくる?」

「………」



子ども達は考え込んだ。




いつも疲れたり、寂しくなると帰りたくなっていた実家。


優しく送り迎えしてくれるアキ。
話を聞いてくれるラヴ。
可愛い弟のキズナ。



あの焦げた匂い。





子ども達は何度も実家に帰りたくなっていたが


勝手に実家を出て
勝手に一人暮らしを始めて
勝手に自立しようとした彼らには


そんな我が儘が言えないでいた。