「喧嘩したら謝ればいいんだ。簡単な事だよ。それにラヴは優しいから絶対大丈夫」



アシュリーはニカッと笑う。




「ありがとう、アシュリー。ラヴが帰ってきたらちゃんと謝る」

「おう。ってか、どっちが子どもか分かんねぇな」



アシュリーはそう言うと、アキの手を引いて施設の中に入っていった。






アキはラヴが帰ってきたら彼に本当の想いを伝えようと心に決めた。



例え受け入れてもらえなくても
今以上距離が離れてしまったとしても


アキはもう溢れてしまう程のこの想いを秘めておく事は出来なかった。




恐い…
恐い……


アキはラヴにフラれてしまった事を考えると恐くて仕方なかった。




その気持ちを抑えるかのように、アシュリーと繋いでいる手に力を込めた。



今だけはひとまわりは小さいアシュリーの手が頼もしく思えた。