アキの質問にアシュリーは眉をしかめた。



「俺、女に興味ねぇもん。女はうるせぇし、すぐ泣くし御免だね」



まだ11歳のクセに、女の全てを悟ったように話すアシュリーにアキは笑った。




「アキは泣いたり笑ったり忙しいヤツだな」

「誰のせいよ」



アキとアシュリーはベンチに並んで座り、風を感じていた。




「アキはラヴの恋人なのか?」

「えっ。違うよ?なんで?」



いきなりのアシュリーの問いかけに戸惑うアキ。




「え?ちげーの?絶対恋人なんだと思ってた」

「なんでよ」

「えー…。だってラヴがアキを見る時の目が優しいんだもん。俺たちとは違う目で見てるからさ」



アシュリーのその言葉に、アキは胸がトクンっと高鳴った。




「それにラヴはいつも1人でいたんだ。人を寄せ付けなかったのに、アキとは一緒にいるだろ?だからそう思ったんだよ」


「アシュリー…あたしはラヴが好きだよ。…でもね、喧嘩しちゃったんだ」



アキがそう言って涙ぐむと、アシュリーはアキの頭を撫でた。