「えっ?自転車で行くの?」



ラヴは車庫の奥にしまわれている自転車を引っ張り出した。




「随分乗ってなかったから空気抜けてるかもよ?」



アキはタイヤの空気を確認した。

ラヴはサドルに乗り、振り返る。



「ちょっと待っててね、確かもう一台自転車あったから…」

「いえ、アキはここに乗って下さい」



ラヴは荷台を指差した。




「あたし重いから漕げなくなるよ!?」

「自転車は漕いだ事ありませんが大丈夫ですよ」

「え!?ないの?確かにラヴに自転車は似合わないけど…」



早く乗れと言わんばかりにベルを鳴らすラヴ。


アキは渋々荷台へ座った。